どうも、DAC大好きブロガーのてつです。
iBasso DC04PRO到着しました!!
開封レビューは昨日書いたので、このページではDC04PROの音質についてガッツリ語っていきたいと思います!
DC04PRO、ヤバイですよ…。
2023年、スティック型USB-DACのベストバイ候補ナンバーワンかも。
DC04PROの音質の特徴をまとめると
・中低音の肉厚な音像
・広大な音場
めちゃくちゃありきたりな表現になってしまいますが、本当に「透明感・リアリティ・音場の広さ」が3拍子そろっていますね。
特に奥行き感や左右の音場の広さは特筆すべき。
とはいえ、デメリットも少し感じていて、
低音がぼやけ気味?高音域がすこし弱い?
などと思ったり。
さらに深掘りして語ってきます!
追記:エージング後のレビュー②もあります↓
※DC04PRO記事シリーズ:開封レビュー・音質レビュー①ファーストインプレッション・エージング20時間(低音のボワつき減る)・エージング30時間(高音がガッツリ伸びる)・エージング50時間(最終解答?)・アプリセッティンでさらに音質を追い込む方法
DC04PROの音質レビュー。これまでの私のDAC遍歴
ぼく自身、これまでにスティック型DACはたくさん購入してきました。
- iBasso DC01
- DC02
- DC03
- DC03PRO
- DC05
- DC06
- DC04PRO※NEW
- Shanling UA2
- UA3
などなど。
そんなスティック型DACマニアのぼくですが、DC04PROを聴いた瞬間、たまげました。
音質レビューするにあたっての環境
↓ちなみに視聴環境は以下
ソース⇒Apple Music
UAC⇒DC04PRO
ヘッドホン⇒AKG K701 ゼンハイザーHD6XXなど
スティック型DACマニアのぼくのこだわりとしては
DC04PROを接続するUSBケーブルについては、付属品の通常ケーブルはつかわずに、最短距離で音質劣化を最小限にできるUSBアダプタを使用しております。
AKG K701に関しては、変換プラグをつかわなくて済むように3.5mmシングルエンドに改造しております。※K701など、ヘッドホン/イヤホン全般に言えることですが、変換プラグは音質にとても悪影響なので、絶対に使用しないことを推奨しております。
iBasso DC04PROのアプリ設定について
さらに、DC04PROの設定の話にも触れておきましょう。
DC04PROはAndroidアプリ「iBasso UAC」から、ゲインやデジタルフィルターの設定ができます。
買ったばかりのデフォルトだとゲインがHighになっているので、Mediumに変更。
MediumでもK701を十分爆音で鳴らせるくらいパワフルです。
デジタルフィルターはNOSモードを選択
デジタルフィルターはデフォルトだと①Fast roll offになっていたので、こちらは⑤のNOSに変更。
NOSというのは、ノンオーバーサンプリングの略。一番味付けがない「DACの素の音」を得られるのがNOSモードです。
DC04PROの場合、①Fast roll offだと少し音が遠くて低音が出過ぎている印象でしたが、NOSモードにしたらクリアさがアップして見通しが良くなりました。
デジタルフィルターは好み次第で人ぞれぞれですが、まずはNOSが一番味付けが少ないので、NOSを試してみる価値はありますよ。
DC04PROの音質ファーストインプレッション
というわけで前提が長くなりましたが、DC04PROの音質ファーストインプレッションをしていきましょう。
一聴してはっきりと今までのDACとちがうのは、
クリアさと迫力の同居
です。
前作のDC03PROからKDSフェムトクロック搭載になり、クリアさが爆発的にアップしたDCシリーズですが、DC04PROでもKDSクロックの透明な世界は受け継がれています。
DC03PROは、高音域のクリアさが特筆に値するレベルで素晴らしかったのですが、中低音は明確に苦手でした。
ですが、DC04PROではオペアンプにRicore製アンプチップ「RT6863」をデュアル構成で採用。
アンプを強化することによって、力強い低音と、肉厚な中音域をしっかりと補強できています。
気になる点:低音レスポンスが遅い・重い
ただ、若干気になる点としては、
低音が少し膨張してボワつき気味?とも感じられるシーンも。
※追記:エージング後、低音問題は少し解消しました。レビュー②もあります↓
音源によってですが、低音の迫力・押し出しが強くなっている一方で、少し膨張してモッサリしてしまっているように思える場面もあります。
音全体のレスポンス・立ち上がりスピード感もDC03PROの方がスッキリ素早かったですね。
低音がすくなめのヘッドホンAKG K701で聴いても低音がかなり強調されて強めに出てくるので、やはり低音に関しては少し派手すぎかな…という印象。
Ricore製アンプチップ「RT6863」はiBassoやShanlingのDACではド定番のオペアンプ。
UA2やUA3にも採用されていて、やはりそれらも低音は少し強め。
RT6863の低音の特性が良くも悪くもDC04PROに色濃く反映されているな…と。
よい点:空間表現・音場の広さはピカイチ
とはいえ、KDSフェムトクロックのおかげで、高音域のクリアさや中音域のディテールの解像度の高さはピカイチ。
iBassoのスティック型DACとしては初のFPGA回路採用ということで、音質最優先の回路設計が可能になりました。
そのおかげなのか、音場は異常に広いです。
優秀なクロックと優秀なDACチップとFPGA回路が組み合わさると、こんなに異次元で見通しが良くなるんですね…。
例えるなら、濁った水槽が一気に透明になったような…そんなクリアさ抜群なので、奥行き感を味わうことができます。
立体感というか、奥行きというか、とにかく、前方向にも横方向にも、音像が玉手箱のように行ったり来たり。
かなり没入感がある立体的なサウンドです。
下手な空間オーディオよりもDC04PROの方がよっぽど立体感あります。
DC03PROは音像はわりとのっぺりとしているので、空間表現はDC04PROの方が優れていますね。
Shanling UA3の上位互換的なサウンド
DC04PROのサウンドキャラクターはShanling UA3にかなり似ていますね。
オペアンプがRT6863デュアル仕様という点も同じですし。
低音〜中音がふくよかで全体的にマイルドでまろやか路線なのもそっくりです。
ただ、DC04PROの方が高音域は断然勝利。
全体的な解像度やクリアさもDC04PROの方が明らかに優れています。
やはりKDSフェムトクロックの効果でしょう。
Shanling UA3はドラムなどの音は生々しくて楽しいのですが、ボーカル周りのハイミッド領域以降の上が曇って見通しが悪かった。
ですが、DC04PROは、Shanling UA3よりも高音域のクリアさがはっきりしていて抜け感があります。
ヴォーカル・声の表現力は前作DC03PROの方がよかったかも?
ただ、ボーカルのディテールに関しては前作DC03PROの方がクッキリハッキリ聴こえますね。
特に周波数が高い女性ボーカル。
その原因はオペアンプの違いと推測しております。
DC03PROでは、DACチップCS43131に搭載されているオペアンプを使っていたと思われます。
公式サイトにもDC03PROのアンプの型番に関する記載はないので、おそらくCS43131に内蔵されているアンプ回路を使っていると推測。
それがDC04PROでは、アンプ部分を独立してRT6863に分けました。
オペアンプをRT6863に変更して、低音〜中音域はふくよかになったけれど、その反面、回路が複雑になり少し信号ロスが出たり、RT6863自体の低音重視のキャラの特徴が濃く出てしまった…。そのため、ハイミッドの情報量が少し減ってしまった…。
と分析しております。
DC04PROは、完成度がとても高くてバランスも良好なのですが、
やはりDC03PROとじっくり聴き比べると、
・低音のモッサリ感
・ハイミッドから上の見通しの悪さ
が気になるポイントではあります。
音の立ち上がりがスピーディーで、ヴォーカルの息づかいを重視している人は、DC03PROの方が好きかもしれません。
ただ、DC03PROは低音がかなり大人しいので、迫力重視の人はDC04PROの方が楽しめると思います。
DACの設計はむずかしいですね…。
個人的には、低音の立ち上がりが遅れて聞こえるのは全体的に重心が下がりすぎてあまり好みではないので、メインの座はDC03PROのままかなぁ…。
しばらく取っ替え引っ替えしてさらに分析していきたいと思います。
まとめ:iBasso DC04PROは音場の広さ重視なら買い!
はい、というわけで今回は
iBasso DC04PRO音質レビュー
とお届けしました!
総合評価は個人的に
DC03PRO>DC04PRO>Shanling UA3>DC06
みたいな感じかなぁ…。
DC03PROはハイミッド〜超高音域の描写が得意
DC04PROは低音や中音域の解像度を重視したい人向け
そんな印象です。
いや、DC04PROもめちゃくちゃレベル高いんですけどね。
音場は超広いし、音は生々しいのに、それでいてスッキリ透明感もある。
マイルド系の音が好きな人に人気のShanling UA3をさらに上質にした上位互換がDC04PRO…みたいにイメージしてもらっていいと思います。
ただ、低音の立ち上がりの遅さとハイミッドのディテールが弱いのだけが本当に惜しい。
そのほかの点ではほぼ不満な点はないです。
音場の広さ・立体感は素晴らしいですし。
いずれにしても、1万5千円クラスの他のライバルスティック型DACの中では突出して音質はいいです。
DC03PROが傑作すぎたので、DC04PROが少し普通に思えてしまうのかも。
以上、DC04PRO到着後のファーストインプレッションでございました!
※DC04PRO記事シリーズ:開封レビュー・音質レビュー①ファーストインプレッション・エージング20時間(低音のボワつき減る)・エージング30時間(高音がガッツリ伸びる)・エージング50時間(最終解答?)・アプリセッティンでさらに音質を追い込む方法
※追記:エージング後レビュー②もあります↓
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