どうも、DAC大好きブロガーのてつです。
最近、Shanling UA3とiBasso DC03PROをじっくり聴き比べするのにハマっております。
いや〜…この2機種。
両方ともに2023年前半時点でスティック型DACの中でかなり高音質でおすすめの機種です。
ぼく自身、ShanlingはUA2とUA3を持っています。
iBasso DCシリーズに至っては、DC01,DC02,DC03,DC05,DC06と買い漁ってきました笑
そんな中で、現在進行形で愛用しているのがUA3とDC03PRO。
この2機種の対照的なサウンドキャラクターの比較がかなり面白いです。
一言で言うと
万人向けで楽しいShanling UA3
オーディオマニア向けのiBasso DC03PRO
かなと。
3行でまとめると
・AKチップ特有のヌメッとした肉感のある太いサウンド
・低域〜中音にかけての臨場感や空間の広さが秀逸
・高音域のヌケ感がやや乏しく、音の立ち上がりが遅いのが気になる
・KDSフェムトクロックの圧倒的なクリアさとレスポンスの良さがある
・中高音域の繊細さと情報量が優秀でモニター的
・低域〜中音域にかけてはやせ気味で少し物足りない印象
と、聞くたびに感じております。
繰り返しますが、この2機種はホント、好対照で面白いです。
Shanling UA3の音質メリット・特徴
Shanling UA3はさすが旭化成のベルベットサウンド。AK4493SEQの生々しく、立体的で独特のアナログっぽいヌルヌル感が超楽しいです。
Shanling UA3はなんというか、かなり万人向けですね。
低音〜中音域をなめらかにキレイに、そして立体的に迫力たっぷりで聴かせてくれるので、正直、多少音源ソースが微妙な録音でも楽しく聴けてしまいます。
例えるなら、どんな音源でも楽しく聴かせてくれるヘッドホンとして有名なゼンハイザーのHD650というヘッドホンがありますが、それに近いかも。
UA3はなんでも楽しく聴かせるよ〜
打ち込み全開でシャリシャリしすぎな音源や、古い録音で音がスッカスカでやせてしまっている音源でも、Shanling UA3で聴くと、立体的で肉感たっぷりのツヤのある音に。
ドラムのタム類のドコドコッ…!とか、ベースの弦の感じとか、ライブ版で感じることができる、会場の空気感とか。立体的で楽しい。
低音好きにはUA3がおすすめ。
Shanling UA3の音質デメリット
Shanling UA3のデメリットとしては、
けっこうデフォルメされた音だな〜
という点。
どんな音源でも低音〜中域にかけて楽しく聴かせてくれるので、フラットではない気がします。
温かみや臨場感をかなり強調しているので、モニタリングやマスタリング的な音ではないかなと。
それと、高音域のリスポンスがDC03PROに比べると、少し悪い。
これはクロックの質の影響だ思います。
UA3の高音域は悪く言えば、モコモコ。
このモコモコ感が、どんな音源もマイルドに聴きやすくしてくれているという反面、元々マイルドに録音されているソースを聴くと、途端に「モッサリ」までになってしまいます。
暖かい=こもっているとも言えるな
iBasso DC03PROの音質メリット・デメリット
iBasso DC03PROは、何度も言いますが、Shanling UA3とは正反対の音質。
高音域にかけてかなりピーキーで硬質。
音源をかなり選びます。
ちょっとでも雑なマスタリングされた音源だと、高音が刺さりまくって聴くのがしんどいです。
ただ、その反面、優れた名盤・優秀録音・オーディオリファレンスと言われるような音源ソースをDC03PROで聴くと、素晴らしく繊細に反応してくれるので、バランスのよい音世界を楽しむことができます。
低音域の情報量は少なめですが、その代わりに、ハイミッド(高音域よりの中音)〜高音域〜超高音域の繊細さと情報量が圧倒的。
音のスピード感・立ち上がり・レスポンスの速さも秀逸。
声やギター、シンバルなどの輪郭やエッジ感をどこまでも追いかけることができる超高解像度が楽しめます。
このピーキーさは、かなりモニター的。
不快な音の成分を一瞬で認知できるので、ホームレコーディングしている宅録ユーザーのモニタリング、マスタリングなどにも活躍できるレベル。
いい音源聴くならDC03PROだな
まとめ:楽しめるUA3、分析的なDC03PRO
はい、というわけで今回は
Shanling UA3とiBasso DC03PROを聴き比べ。かなり対照的な音質
というテーマで話してみました。
Shanling UA3は柔らかくて、どんな音源でも太く、迫力たっぷりに楽しく聴かせてくれる。
だけど音がモコモコしすぎると感じる場合もある。
iBasso DC03PROは硬質でかなりシビアで音源を選ぶ。
優秀なソースだとヴォーカル周りの再現性など素晴らしい。
しかし一般的なPOPS音源などはほぼ全滅。シャリシャリでうるさくなってしまう。
という感じ。
アニソンとかPOPSとか打ち込み多用している音源やインディーロック系などを楽しく聴きたいなら、マイルドに丸めてくれるShanling UA3がおすすめ。
JAZZやアナログ録音された往年の名盤などが好きだったり、AORやフュージョン、クラシックなど、ガチめに音源そのものの実力を聞き分けたいというマニアはiBasso DC03PROがおすすめ。
みんな楽しいShanling UA3
オーディオマニア向けのiBasso DC03PRO
という好対照な2機種なのでした。
ぼく自身、オーディオマニアなので、どちらか一つだけ選べと言われたらiBasso DC03PROをチョイスします。
やはりヴォーカル周りの解像度の高さは、かなり唯一無二レベルで素晴らしいですので…。
UA3も臨場感という点では楽しいのですが、重心が中低音に下がりすぎていて、いまひとつ満足できないんですよね…。
なので、極上の音源の魅力を余すところなく味わいたいときは、DC03PRO。
音源のバランスは多少悪いけど、いろいろなジャンルの音楽を楽しく聴きたいときはUA3。
こんなふうに使い分けております。
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