どうも、ヘッドホン大好きブロガーのてつです。
ずっと欲しくて狙っていたK242HD、ついにゲットしました。
生産終了品なので、メルカリで探して掘り当てました。
結論から言うと、K242HDめっちゃいいです。
ぼくのAKG遍歴は
- K612PRO
- K240S
- K240MK2
- K271MK2
- K272HD
- K242HD
という感じ。
200番台の30mmドライバーシリーズはほぼほぼコンプリートしつつありますw
その中でもK242HDはおそらく一番バランスがいいんじゃないかと思います。
いい意味でクールで冷徹、澄み切った無色透明なサウンド。
没入しすぎず、一歩だけ引いた音場。
冷静で正確無比な分析官みたいな音です笑
各帯域を淡々と鳴らすガチガチのモニターサウンドですね。
これ聴いてからK240sに戻すと、すごくぼやけて聞こえます。。
【K242HDの総評】
高音域
☆☆☆☆☆
中音域
☆☆☆☆
低音域
☆☆☆☆
解像度
☆☆☆☆
フラットさ
☆☆☆☆☆
高音域のキレイさ・再現性は数あるAKGヘッドホンの中でも最強レベル!透明感がハンパない!
ミドルの迫力はちょっとだけ弱いかな!欲を言えばだけど!基本的に文句はない!
詳しくレビューしていきます。
K242HDの圧倒的に美しい高音域の秘密に迫る
K242HDの特筆すべきは、高音域のキレ。
シンバルやサックス(ブラス全般)などの金属系の音色の再現性がめちゃくちゃ上手。
ボーカルは、音源によってはサ行が刺さる感じはありますが、K242HDが悪いというよりは、録音自体が良くない可能性あり。
良い録音のものを聞くと、ガラスのように繊細な極上のハイを堪能できます。
低音のキレもK240sに比べてボワつきが抑えられて、締まりがあり良好。
全体的に音の立ち上がりが俊敏で、キレッキレの精巧なサウンド。
ミドルは若干凹み気味?なのが玉に瑕ですかね。
かなりフラットに近いけど、ほんの少しだけドンシャリ傾向のヘッドホンかなと。
解像度などに関しては、K240sやMK2などの明確な上位互換ですね。
やはりケーブル直付けのメリットは想像以上に大きい
でも、K242HDってStudioやMK2と構造一緒でしょ?ケーブル着脱できないし、選ぶ意味なくね?
と思うかもしれませんが、音は全然違います。
ドライバーや構造はたしかに一緒。
ドライバーユニットの型番自体はAKGのスタジオシリーズ(K240S,MK2,K271MK2など)は全て共通の「2606B00050」というモノが積んであります。
下の画像はK240s↓↓
1番のちがいはおっしゃる通り「ケーブルが着脱できない/直付けされている」という点。
ここだけがK240StudioやMK2と違う部分。
なのですが、ケーブル着脱できない分、余計な端子が少なくなっているので、音の立ち上がりが圧倒的にスピーディーなんです。
AKGのヘッドホンは他のモデルもそうなのですが、着脱できるモデルは総じて音がもっさりしている傾向にあります。
ミニXLR端子が音質にかなり悪影響を及ぼしてしまっている様子。
これは構造上どうしようもないので、リケーブルしてもあまり変わりません。
この問題は、K271mk2とK272HDとの比較検証でも確認済み↓
対して、K242HDのような直付けモデルは、ケーブルから左右のドライバーまで、最小限の端子ととハンダで繋がっているので、客観的に考えても、音質面で有利なのは明らか。
現に、「HD」とわざわざ名付けているわけですし、AKG側としても、ケーブル直付けの方がクリアな音質を実現できるとわかっているのでしょう。
デメリットは中低音の質感不足
K242HDのデメリット・弱点はミドルですね。
ほぼフラットな特性なので、十分高レベルな水準なのですが、ムリやり欠点を探すとしたら、ほんの少しだけ中音域が弱いかもです。
ハイがあまりにもキレイに伸びるので、相対的にミドルが弱く感じてしまっているだけかもしれませんけど。
ミドルの再現が得意なK612PROのような機種と比べると、どうしても声周りやギターなどの弦楽器、ドラムのスネアやタムなどの太鼓系の立体感はあまり感じられません。
あと、低音域の質感もあまり期待しない方がいいでしょう。キレがあって、音量バランスは問題ないのですが、ベースの音色やバスドラの音圧などはあまり聞き分けられない感じです。
響くような低音域は再現できないです。
30mmドライバーなので、どうしても中低音の迫力は弱いですね。
中低音は40mmドライバーの機種に任せるしかなさそうです。
モニタースピーカーのスイートスポットで聴いているかのような音場
音場はセミオープンなので、そこまで広くはないです。
AKGのオープン型に比べて、ほどよく狭く、耳の近くで各楽器が鳴ってくれますので、モニター的ですね。
密閉型よりもほどよく広がりつつも、遠すぎない音場。
ニアフィールドモニタースピーカーのスイートスポットで聴いている感覚にかなり近いです。
音像はシャープでスリム
音像は極めてシャープでスリム。
ムダをこれでもかと削ぎ落としたクッキリパックリした分離感のあるサウンド。
ただ、やはりミドルが弱いこともあり、少し細すぎる音像と感じるシーンもあり。
没入感があって迫力のある音像を求めるなら、K612PROや701,712などの700番台の40mmドライバー仕様のヘッドホンの方がハマるでしょう。
解像度はK240sよりも格段に上がっている
解像度は明確にK240sやMK2に比べて上がりまくっていますね。
ここも特筆すべきポイント。
やはりケーブル直付けによるメリットでしょう。
シンバルなどの金物系の分離感・解像度・質感のリアルさは最強レベルです。
K272HDも相当高音域がキレイですが、K242HDもすごい。
この2機種は本当に名作だと思わされます。
リバーブの残響音などもいちいち聞き分け可能なので、空間の広がり具合も把握しやすいです。
まとめ:K242HDはAKGの数あるヘッドホンの中でも超名機。高音好きは絶対に一聴すべき
K242HDは高音域のキレイさでは無双レベルですが、中低音の迫力があまりないので、地味な優等生モニタータイプですね。
じっさいに、AKG好きでもなかなかK242HDに手を出す人ってあまりいないですからねw
K240sはあれほど有名で売れまくっているのに、その上位互換のK242HDは超マイナーというw
中古市場でもあまり出回っていないので、珍獣みたいなヤツですw
間違いなく言えることとしては、K240sの音が好きなら、絶対にこのK242HDも聴いてみた方がいいです。
下手にK240sでリケーブルするよりも、K242HDのケーブル直付けの方が圧倒的にクリアでスピード感もあり、解像度もマシマシになってますから。
ミドルが弱いのは、30mmドライバーの宿命ですかね…。
そこだけが玉に瑕です。
中音域を聴く用には40mmドライバーのK600番台、700番台を用意するしかないですね。
ぼくはK612PRO(これもケーブル直付け仕様)を中音域を聴くために重宝してます。
高音域⇒K242HD
中音域⇒K612PRO
という棲み分けで使っております。
中古相場は7~8千円くらい
K242HDは生産終了品ですが、メルカリやヤフオク、オーディオショップなどで中古品を漁ればポツポツ出てきます。
ただ、中古市場にもあまり数が出回っていないので、K240シリーズが好きな人は、見つけたら買っておくといいですよ。
だいたい7~8千円くらいでゲットできると思います。
それか、K240Sを自分でケーブル直付け仕様に魔改造という手もありっちゃありですねw
ケーブル↓
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