どうも、ヘッドホン大好きブロガーのてつです。
ヤマハのHPH-MT8を手に入れて、色々音楽(ポップス・ジャズ・ソウル・AORの名盤など)などを聞きまくっておりました。

普段愛用しているAKG K271mk2とじっくり聞く比べ。
ネット上でかなり評判のいいモニターヘッドホンなので期待していたのですが、
結論として、

え?普通にドンシャリ気味のヘッドホンの気がする…汗。
シンバル系のハイの音が不自然すぎて聴いてられない…。。
という感想になってしまいました。
「低域がよく出て、若干奥行き感も向上したCD900ST」って感じかなと。
それ以下でも以上でもない気がします。
ちょっとネットで絶賛されすぎでは…?汗
ぼく自身、これまでに定番のソニーCD900STやAKG K240,K271、SHURE940、ゼンハイザーHD599、さらにはEtymotic ResearchのER4SRなどなど、モニター系のヘッドホン、イヤホンはかなりの数購入して試してきました。
そんなヘッドホン好きの観点でMT8について詳しく語ります。
※関連記事:重さやかけ心地などは別記事にしてあります↓

HPH-MT8の音質、正直微妙ですよ…
いや〜…期待していたMT8、正直かなり微妙でした。
音源ソースもアップルロスレスだし、ちゃんとDACも使っているので、ぼくの上流の環境はそこまで悪くはないと思うのですが、愛用しているAKGのK 271mk2やローランドのヘッドホンと比較しても、あきらかにMT8はドンシャリ気味。
全然フラットだとは思えませんでした。
MacBook Air M1
DAC:iBassoDC05・SHANLING UA2など
ソース:Apple Musicロスレス
MT8はオーテクの有名なモニターヘッドホン「ATH-M50x」とかそっち系統の音ですね。
密度が高くて、ずっしり低音も出て、ハイも十分出るんだけど、いかんせんAKG系の比べると、中高音域のナチュラルさや質感が圧倒的に劣ってしまっているように感じました。
ソニーの定番CD900STにもかなり音質が似てますね。
ジャリッとしていて、明瞭。
総じて「日本メーカーの音」という感じ。
HPH MT8第一印象の要点まとめ↓
・声(ボーカル)の生々しさはある
・中低音域の解像度は高く、得意な印象
・シンバル・管楽器などの高音域はかなり不自然
・全体的にドンシャリっぽく暗い印象
・そこまで絶賛されるほどでもない気がする…。
やっぱモニターヘッドホンの現状の最適解はぼくの中ではK271mk2だな…とあらためて思わされましたね。
上流が悪い…のか…?と疑い、DACをいろいろ変えてみても中高音域が不自然
いや〜…マジでMT8、かなり期待していただけに、微妙すぎて残念。。
MT8はネット上を見る限りだと、プロのレコーディングエンジニアとかが絶賛しているっぽいですが、ぼくにはその良さがちょっとわからんかった…汗。
う〜ん、、「上流」が悪いんですかね…涙。
でも明らかに中音域〜高音域にクセ&量感不足を感じるんだよな…。
とにかく、ヤマハのモニターヘッドホンのフラッグシップHPH-MT8を使ってみての感想は、繰り返しますが、「ドンシャリ気味でハイの鳴りがとくに不自然で微妙」でした。
手持ちのDACを色々変えて試聴を繰り返したのですが、どうにも改善しませんでした。
構造的な面から考察してみましたので、よかったらお読みください。
MT8が得意なのはローミッド領域。それ以外はオマケ程度
HPH-MT8が得意なのは、中低音域ですね。
ちょっと低めの声のあたりの解像度・質感はたしかにリアル。
男性ボーカルとか、ポップスのAメロの低い音程の歌声などは得意。
ネット上で絶賛されるように、たしかに奥行き感もうまく表現されているので、モニタースピーカーで聴いているような「感じ」はします。
ただ、一聴してわかるのは、ハイミッド〜高音域にかけてのあきらかなクセ。
AKGのヘッドホンと取っ替え引っ替えしながら聴き比べてみると、MT8はあきらかにハイミッドから上の表現力に乏しい。
管楽器、シンバル、ファルセットのコーラス、リバーブの残響音、、このあたりのオイシイ音達が軒並みつぶれ気味で残念。
いや、ちゃんと出てるには出てるんです。
ただ、「一応出てるね」という程度で、手にとるような質感・立体感・解像感は乏しいんですよね。
K271mk2はシンバルを叩いている様子までわかるレベルで表現してくれるのですが、MT8は、音として、情報としてただそこにあるだけ…という感じ。
リアリティが感じられない表層的な鳴り方が残念。
大口径45mmドライバーとドーム型共鳴板という組み合わせの宿命か
これは、密閉型でドライバーの上にドーム状の共鳴板を仕込んで高音域を鳴らしているからでしょうね。

MT8のドライバーとその上にかぶさっているドーム型の共鳴板
45mmという比較的大きめのドライバーを使っているので、低音〜ローミッドはたしかに自然。
しかし、問題は高音域。
45mmのドライバーで高音域を鳴らすためには、どうしてもドーム型の共鳴板でうまいこと細工をしてあげる必要があります。
この「共鳴板で作った感」がすごく不自然だと感じました。
まぁ、密閉型のヘッドホンで、ある程度量感のある低音と高音を両立させようとしたら、「大口径ドライバーと共鳴ドーム」という構造になってしまうのは仕方がない気はするのですけどね。
ようするに、MT8は大口径ドライバーなので、低音域〜ローミッドがメインになってしまいます。構造上どうしても。
なので、それ以上の中高音域は、共鳴板でなんとか「それっぽく鳴るように工夫」するしかないんですね。
参考動画↓
中高音域のリアルさは30mmドライバーのAKGスタジオシリーズの方が明らかに上
MT8はAKGのスタジオシリーズK240やK271のように、30mmドライバーを使って中高音域メインで聴かせてくれるヘッドホンとは真逆、対極の思想で作られているような感じ。
そして、ぼく自身は低音よりも中高音域の解像度や質感を求めるタイプなので、MT8はイマイチだと思ってしまったというわけです。
というわけなので、

低音域〜ローミッドがオイシく鳴ってくれるヘッドホンが好きなんじゃ〜!
という人には、普通にMT8は合うと思います。
逆に、シンバルやリバーブの残響音、声の息使いのリアルさなどを求める人にとっては、MT8だと微妙に感じる可能性が高いと思います。
まとめ:MT8はネットで言われるほど最強のモニターヘッドホンではなかった
はい、というわけで、今回は
ヤマハのモニターヘッドホンHPH-MT8のインプレッションを語る!
というテーマでございました。
たしかに、低音はいい感じで鳴らしてくれますし、高音域も出るには出ています。
ただ、何度聴きなおしても、やっぱりハイは不自然。
ドライバーに被せてあるドーム共鳴板で擬似的に鳴らしている感が否めません。
小口径ドライバーで鳴らしたキレイな高音には敵いません。
すごいディスった言い方をあえてしてしまうと、

ハイミッド以降は、オマケ程度で考えてね
リアルな低音+オマケで高音
MT8はネット上で絶賛されているほどフラットな万能選手ではないです。
音量としては考えればたしかにどの帯域も満遍なく出てはいますが、そういう意味ではフラットと言われればフラットなのかもしれません。
ただ、質感という点だと、ハイミッド以降、ガクンと薄っぺらくなってしまう印象。
過度な期待は禁物。
MT8でずっとミックスしていると、低音域はうまくまとめられるかもしれませんが、金物の処理がおざなりになってしまうと思いますよ。
「低音がよく出る900ST」という感じかと。。
それ以上でもそれ以下でもないような気がします…。
いや、ヤマハファンではあるのですが、そこまで手放しに絶賛できない商品ですね。
しばらく聴いてみましたが、重いし、音もイマイチなので、AKG K271MK2に戻しました。
K271MK2の方が中音域の解像感も高いし、高音も自然。
それに軽量で疲れないので、私的には密閉型モニターヘッドホンはK271MK2の方がおすすめです。
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