どうも、ヘッドホン大好きブロガーのてつです。
ついに念願のYAMAHA HPH-MT8をゲットしましたぞ〜。
スタジオモニター・リファレンス・制作用としてプロにも愛用者が多いこちらのモデル。
音質についてはもう少し聞き込んでからにしたいので、今回のページでは「モノとしての質感・かけ心地」という観点でレビューします!
・重いので、長時間つけてると疲れる
・側圧も強め
・さすがヤマハな頑丈そうな作り
・質実剛健で長く使えそう
まずは総評↓
作り自体はすごくしっかりしていて、さすが日本を代表するモノづくり企業ヤマハだな!という感じなのですが、さすがに350gのヘッドホンは重くて疲れやすいですね…。
側圧も強めで、1時間くらいが限度で頭〜首が痛くて外したくなってきます…汗。
というのが総評になります。
さっそく写真たっぷりで詳しくレビューしていきます!
HPH-MT8 さすがヤマハ。外見は質実剛健そのもの
まずは外観を見ていきましょう。
ご覧のとおり、ヤマハの音叉マークがシルバーでキラリと輝き、とても上品でおしゃれ。
音叉マークはアルミ削り出し仕様のように浮き出ております。ギラっとしていてこれはかっこいい。
細部の精度がいちいち鬼のように精巧。
まるで工芸品のような完成度の高さ。
ヘッドバンドにはYAMAHAの文字がうっすらと見えるようになっています。
ヘッドバンドの質感自体は、ごくごく普通。合皮ですね。
ハウジングを支えるツヤ消しシルバーの金属製パーツが上品。
MDE IN TAIWAN。
台湾製はホント作りがしっかりしていますよね。
ソニーの900STのように配線が剥き出しになっておらず、左右のコードは内部に通っている模様。外からは一切見えません。
断線の心配が少なそうな設計です。さすがプロ用モニターヘッドホン。
ハウジング素材は特殊な樹脂製。これはもしやモニタースピーカーMSP系と同じでは?
ハウジング(イヤーカップ外部)の素材を触った瞬間、あッ!と思いました。
むむ…!?この素材、なんか触り心地、見覚えがあるなッ…!
そう、同じくヤマハの傑作モニタースピーカーシリーズのMSP3や5などとかなり似たような雰囲気の樹脂素材が使われています。
サラサラしていてセラミックのような手触りの漆黒の素材…。
コイツ↓とかなり近い。
この統一感、さすがです。
今回、ヤマハのフラッグシップモニターヘッドホンを作るにあたって、ドライバーを新設計しただけではなくて、外部のマテリアルにも徹底的にこだわったということですから、もしかしたら、音響的にも優れたヤマハ独自の樹脂素材なのかもしれませんね。
他のメーカーのヘッドホンは単なるプラスチック筐体だけど、ヤマハMT8の樹脂ボディーはなんか一味違うぞ…!
デメリットは重量。とにかく疲れます、首が。
ただ、重量が350gあります。
AKGのモニターヘッドホンK271MK2が242g。
ソニーのCD900STはなんと200gという軽さ。
そんな中、MT8はずっしり350g超え。
この重さは、正直疲れますね…。
K 271 MK2は長時間つけていても全然苦にならないのですが、MT8は1時間が限度でした、ぼくの場合。
100g以上の差は、30分くらいつけているとジワジワ予想以上に効いてきます。
1時間も連続でつけていると、首〜肩周りが限界になってしまいました。
長時間のリスニングには向いてないな…
首に重量が乗っかると、姿勢もおのずと悪くなりがちなので、腰も痛くなってくる始末…。
腰痛持ちはとくに注意が必要ですな。
側圧も強め
側圧も強めなので、長時間つけているとけっこう圧迫感と重量で首回りがグッタリします。
長時間の作業となると、AKG系の方が側圧が弱めで、圧倒的にラクですね。
ヘッドバンド部分は長めに調節できるので、頭が大きい人でも心配はいらないです。
DJヘッドホンのようにイヤーカップを反転して片耳だけでモニターすることはできませんので、そこだけ注意。
イヤーパッドは吸い付くようなプロテインレザー仕様。
密着感がとても強く、夏は汗かきそうですね。
折りたたんで持ち運びもしやすいです。
専用のキャリングポーチとカールコードも付属しております。
もちろんストレートケーブルも付属。ケーブルの質感はごく普通によいです。
ケーブルは着脱可能な仕様です。
ゼンハイザーやSHUREのヘッドホンなどで使われている2.5mm 3極 バヨネットロック式です。
リケーブルなどのバリエーションも広がります。
※リケーブルにホントに意味があるのかはさておきですけど汗w
この重量はわざと?音質向上のため?
世界のヤマハが、そんな重いヘッドホンを作るからには何かしら理由がありそうだな!
と思います。
おそらく、音質にしっかりと重心を与えるために、わざと重量を重くしている可能性がありますね〜。
というのも、これまでにCD900STやAKGの定番モニターヘッドホンK240やK271を使ってみて思うのが、
やはりヘッドホン独特の軽いプラスチッキーな音色は否めないなぁ
ということでした。
が、このMT8は、本当にそういうプラスチック的な「カリッ」「スカッ」っという音要素がほとんどしないんですよね。
この重心の低さのために、あえて意図的に重量を上げているような気がしますね〜。
この重量が音質的にベスト!byヤマハの人(想像)
ドライバーの性能はもちろん、樹脂素材にこだわり、さらに重量・質量面でも音質を追い込んでいるっぽいのが、このMT8。
うん、首は疲れるけど、この辺りにもヤマハのトータルでのモノ作りのこだわりを感じます。
密閉型+ドライバーの上にドーム状の共鳴板(プロテクター)という伝統的な仕様
上の写真でわかるように、MT8のドライバーは、ドーム型の共鳴版つきの仕様です。
ドライバー口径は45mmで、CCAWボイスコイル仕様です。
上からさわると真ん中がドーム状にボコッとしています。
これはドライバーの保護(プロテクター)としての役割と同時に、高音域の音質調整のための共鳴版でもあります。
密閉型+ドーム型の共鳴板という仕様は、ソニーのCD900STなどと同じですね。
ソニーやオーテクのヘッドホンなどでも定番のドーム型共鳴版。
日本のオーディオメーカーのお家芸的なところがありますね。
密閉型のヘッドホンを共鳴板なしで作ると、構造的にどうしても低音ばかりが出過ぎてしまいます。
それを解消するために、ドライバーの上に共鳴板を仕込んで、高音域を強調させているのです。
ただ、この共鳴版にはデメリットもあります。
どうしても特定の周波数にクセが出てしまうんだとか。
参考動画↓
なので、ゼンハイザーHDシリーズやAKGのKシリーズなどの海外の定番モニターヘッドホンでは、密閉型であってもドーム型の共鳴板は使われていないことがほとんどです。
世界のモニターヘッドホンでは割と共鳴板はマイナーなのですが、なぜか日本メーカーはこの組み合わせが多用されています。
個人的には、この共鳴板で作った高音域は不自然に感じるので、あまり好きじゃないんですよね…。
まとめ:モノとしてはいいけど長時間使用には向かない
はい、というわけで今回は、
ヤマハのモニターヘッドホンの最高峰!HPH MT8のつけ心地と質感・構造を徹底レビュー!という話でございました。
再度まとめると、
・作り自体はまさに質実剛健そのもの
・重さ350gで1時間以上の装着はかなりキツイ
という感じです。
音に関してのレビューも後日追記しますね!
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