どうも、香水マニアブロガーのてつです。
ジバンシイの香水「π」をご存じでしょうか?
πと書いてパイと読みます。
学校で習った「円周率」の意味ですね。
この香水、そのネーミングの通り、「宇宙の永遠の広がり」をテーマに作られているんです…。
なんだかスゴそうな名前ですが、香りの方も、本当に独特でかなり個性的です。
ミステリアスなのに、突き抜けるような爽快感を併せ持ち、それでいて甘い安らぎも感じることができる…。
調香師の巨匠「アルベルト・モリラス氏」が1998年に生み出し、その年の香水アワードFiFi賞を受賞した傑作でございます。
リリースされてから20年以上経っているのですが、いまだに隠れた名作香水として人気です。
ぼくはこれをはじめて嗅いだ時から、もう10年以上経っているのですが、ずっと当時の記憶が残っているんですよね。
今まで香水は100種類くらいは嗅ぎ、いろいろ試してきましたが、このπほど、香りと記憶が結びついているモノは他には知りませんね。
それほどまでに、他にはないオンリーワンで記憶にブッ刺さる逸品です。
ジバンシイ パイの香りの構成・特徴
香りのピラミッドは以下↓
Mandarin Orange
Tarragon
Rosemary
Basil
Anise
Neroli
Geranium
Lily-of-the-Valley
Vanilla
Almond
Tonka Bean
Benzoin
Cedar
という構成。
トップはフレッシュな柑橘系と石けん
オープンは、青空に突き抜けるようなオレンジの爽快感。
バジルの草っぽさと石けんのようなソーピーな清潔感もアクセント。
ミドルはアニスの独特な薬品臭が強烈な個性を演出
ミドル以降は、アニス(八角/西洋茴香/セイヨウウイキョウ)のややクセのある薬っぽい香りがミステリアスに香ります。
πの不思議な香りは、この独特な薬品ぽさ。
なんだろう…病院の待合室みたいな、薬品のような香りが強烈な個性を発揮しています。
なので、ぶっちゃけ、この香りは苦手な人はかなりダメでしょうね…。
とはいえ、そんな薬品ぽい香りはオレンジなどの柑橘系や、石けん、そしてベースになっているバニラ香と絶妙に混じり合っています。
お菓子のように甘いバニラが残り、終了
ラストに向かうにつれて、ベースのバニラ(トンカビーン)がゆったりと甘〜い香りを残します。
ラスト以降は、完全に「生クリームたっぷりのお菓子」の香りそのもの。
アニスの香りとバニラの香りなので、人によっては「八つ橋」みたいに感じるかも。
ただ、デメリットとしては、このバニラの香りがけっこう人工的でケミカル臭が強めだということですかね。
価格もそこまで高い香水ではないので、香料自体は比較的安っぽいのが、非常に残念。
まとめ:宇宙+バニラな謎香水がGIVENCHY π
この香水は、本当に個性的。
とくに、つけてから2〜3時間以内の、完全にバニラだけに移行する前までの香りが、ミステリアスで秀逸。
オレンジ系のフレッシュさと、石けんの清潔感、そこに謎の薬品臭とバニラの甘みが強烈に混じり合い、それぞれが個性をぐんぐん主張してきます。
πという名前のとおり、星が煌めく宇宙の彼方に永遠に吹っ飛ばされそうな…幻想的なイメージを想起させてくれます。
それでいて、甘〜いバニラが常にそこにある…。。
宇宙なの?お菓子なの?どっちなんだい?
という、なんとも官能的で独創的な香りでございます。
脳をハックされたような感覚に陥ってしまうほど、強烈に記憶に残る香水でございますので、取り扱いにはくれぐれもご注意を。
肌に直接つけるよりも、シャツなどの布地につけた方が香りが崩れないので、おすすめ。
50ml↓
100ml↓
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