突然ですが、目玉の親父や、キテレツ大百科の「トンガリ」のようなクセのある裏声を出すボイストレーニングが歌に効くらしいです笑。
声帯をギュッと閉じる「閉鎖筋」を鍛えられるので、ラクに高い声が出るのだとか!?
さっそく実際に、試してみていますが、たしかに、目玉の親父のマネをして、「おい!鬼太郎〜!」などと発声してみると…。
明らかにその後、声が軽くなって歌いやすくなりますね〜。
ノドの鈍い重さがウソのように軽くなります。
冗談ではなく、マジで効果ありです。
これを続ければ、どんどん高い声が出やすくなりそうですな。
これは、専門用語では、スイスのフースラーという有名な声楽研究家が考案した「アンザッツ」というトレーニング方法の一部らしいです。
参考リンク:ボーカル講座 アンザッツについて
アンザッツには、1番から5番まで、ざまざまなトレーニング(というよりは発声法)があり、その中でも、「5番」のトレーニングは、日本人に有名。
目玉の親父やトンガリのような「キンキンした裏声」を出すことによって、日本語特有の母音中心のこもりがちな発声を解消してくれるのですね。
そして、このアンザッツ5番トレのすごい効果は、それだけではない模様。
単にこもりがちな声をはっきり明瞭にしてくれる効果だけではなく、高い声を出しやすくしてくれる効果もありそうなんです!
詳しく語ります。
地声で高い声で歌うために:世界的に有名な声楽研究家も注目するのが「目玉のおやじ」の声マネ?
どういうことかというと、
目玉の親父ボイス(アンザッツ5番)を発声することによって、普段使わない
- 声帯閉鎖筋群
をガッツリ鍛えることができます。
今まで、あまり声帯をギュッとしっかりと閉じる筋肉を鍛えてこなかった人が、きちんと閉鎖筋を鍛えることによって、
- 少ない息でも大きな声量
- 少ない息でも高い音
を、ラクに発声できるようになるらしいのです!
ぼくがこの「アンザッツ5番」のトレーニングを知ったきっかけは、
フースラーメソードという本。
この本は、世界でもかなり有名なフースラーのアンザッツを、わかりやすく解説してくれている本なので、ボイトレしているなら一度は読んでおいて損はない本です。
著者の武田梵声さんは、古今東西の声楽理論に対しての知識がハンパなく、民族音楽や伝統芸能などの発声についても研究されている方です。
アンザッツNo5:古今東西の発声練習法の中によく登場するのが「トンガリボイス」らしい
武田梵声さんは、フースラーだけではなく、イタリアのベルカントなどの発声トレーニングの中でも、共通して、アンザッツ5番のような「トンガリ声」を出す練習が行われているとおっしゃっています。
本の中で、あまりにもたくさん「これもトンガリのような声です」「そしてこちらも、トンガリのような声です」という記述が多いので、若干笑ってしまいましたが…汗w
それほど、世界中のボイトレの中でも定番の練習法だということらしいです。
ユーチューブでも武田先生の声が聴けますが、たしかにものすごく声帯閉鎖してますね…。ちょっと見た目が怪しいですが…汗w
「ほう…そんなに、古今東西の発声練習の中で、トンガリの声が重要視されているのか…じゃあ、きちんとやってみるか…笑」
という気持ちで、実際にトンガリボイス&目玉の親父声をマネてみたところ…。
たしかに、このトレーニングをやったあとは、声が軽い!
ホントに、スカッと地声が出るようになるので、けっこう驚きですね。
「おい!鬼太郎!」
「おい!鬼太郎!」
「お〜い、ブタゴリラ〜」
「みよちゃ〜ん…」
アの口をして、「エ」の音を発音する「アェ」という音も効果的だそうです。
「アェアェアェアェ…」
…ww
一応、真面目なボイトレですよ〜w
なるべく低い裏声でアンザッツ5番のキンキン声を出して声帯閉鎖筋群を鍛える
そして、ここからが肝心と思われるのですが、
ただ単にトンガリのマネをするだけでも、一定の効果はあるとは思うのですが、
それに加えてさらに、
トンガリ声をどんどん下げてみる
というトレーニングをすると、声帯閉鎖筋をもっと鍛えられるのだそうです。
裏声下降の中で特に5番の下降が重要とされている理由、高い喉頭位置で鋭い音色を狙って出すという声帯が閉じやすい(融合しやすい)条件下で裏声の音色を維持して地声の音域まで下げることによって、他の裏声アンザッツよりも分離が促進されるかつ地声の音域の中での音色の幅が広がってしかも5番だ文字数
— グーイ (@yutay_vt) November 18, 2018
声帯筋をなるべく使わず、閉鎖筋群をメインに動かそうとするのであれば、喉頭の位置が高い裏声(アンザッツ5)で低音域を練習するのがいいかもしれません。
厚→薄に移行する際に一気に息・・・
続きは質問箱へ#peing #質問箱 https://t.co/2HZOKkvtM9— 木田圭一 (@KidaKeiichi) March 25, 2019
ようするに、洒落た言い方をすると、
「アンザッツ5番の下降トレーニング」
ということです。
わかりやすくいうと、
トンガリor目玉のおやじ声マネを、できるだけ低い裏声で出してみよう
というトレーニングです。
トンガリ声は、高めの音域ではやりやすいのですが、
そこからどんどんと低くしていくと、閉鎖筋肉をもっと使う必要があります。
閉鎖がうまくできないと、とんがったキンキンした裏声ではなく、かすれた裏声になってしまいがち。
なので、
低い裏声でトンガリのマネを続ける=閉鎖筋を鍛えていくことができる
という理屈っぽいのです。
YUBAメソッドでも「息漏れのない裏声」として登場
ぼくはYUBAメソッドというボイトレもやっているのですが、
その中でもやはり、裏声を鍛えて閉鎖筋を鍛えるという練習項目が出てきます。
YUBAメソッドは主に輪状甲状筋という、声帯を引っ張る筋肉を鍛えて高い声を出せるようにするトレーニングとして有名。
練習メニューの中には、輪状甲状筋だけではなく、閉鎖筋を鍛えるトレーニングもあって、ぼくは閉鎖筋を鍛えるパートが苦手で、どうしても、うまくできませんでした。
つまり、
①アンザッツ5番のトンガリボイスが、閉鎖筋を鍛えることに有効
②YUBAメソッドの閉鎖筋を鍛えるパートが苦手で苦しんでいた
という2点が浮き彫りになってきたのです。
そこで以下のような仮説を立ててみました↓
仮説:
- 自分は閉鎖筋がかなり弱いのではないか?
- 日本人特有のこもりがちな発声のクセはアンザッツ5番で解消できるのではないか?
- 閉鎖筋を鍛えることで、よりラクに高い声で歌えるようになるのではないか?
という仮説です。
まずは自分が出せるキンキンしたウラ声の最低音域を知る
というわけで、さっそくトレーニング開始。
まずは、
「いまの自分がどのくらいの高さの音でならアンザッツ5番(トンガリボイス)を安定的に出せるのか?」
を測定してみました。
現状、ピアノの真ん中の「ラ」(A)の音あたりまでなら、安定してトンガリの声を出すことができていました。
(安定してトンガリの声って…変な表現ですねw)
ラの音よりも上に行けば行くほど、もっとラクにトンガリボイスができるのに対して、ラの音よりも下がるにつれて、うまく「キンキンした倍音をたくさん含んだ声」を出すのがしんどくなっていきます。
ファ(F)のあたりにくると、目玉のおやじ特有のキンキン感がなくなり、裏声が弱々しくかすれ気味になってきます…。
フースラーアンザッツ5番トレのまとめ:たしかに地声が軽くなる
毎日目玉のおやじ声&トンガリボイスを行い、閉鎖筋を鍛えれば、この弱々しい、かすれてしまっている裏声を徐々にハリのある裏声に変えていけるかもしれません。
そして、裏声にハリが出て、きちんとYUBAメソッドのトレーニングもできるようになったらとき、かなりノドの筋肉が発達して、音域も広がり、自由自在に歌えるのではないか?と、期待しています。
安定してキレイな「トンガリボイス」を低い裏声で拡張できたら、地声の変化も含めて、感想をまた追記していきますね!
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