以前の記事で「高い声で歌えるようにするには、低い裏声をきちんと出せるようにすることが大事!」と書きました。
それから2週間ほど、またいろいろなトレーニング方法を試したり、引き続き裏声を鍛えたりしていますが…。
かなり効果が出てきましたね〜!
HiA(粉雪の最高音)がかなりラクに安定して出るようになってきております…。
その2つ上のBの音も出るようになってきたし…。
これはうれしい。
やはり、地声の高音をラクに出すためには、裏声の開発は必須ですな。
とはいえ、ただ漠然と裏声を出しているだけでは、なかなか思うような効果は出てくれません。
というわけで、ぼくのやっているトレーニング方法をちょっとシェアしておこうと思います。
高い声がラクに出るようになる「イ行」裏声トレーニング
結論から言うと、すごくシンプルで、
裏声のイ行で「い〜〜」っとロングトーンの練習をする
というだけ。
これを自分が出せるギリギリの低い裏声のゾーンでやる。
たったこれだけです。
一口に低い裏声といっても、特に裏返って地声に戻ってしまう「換声点」付近で集中的にトレーニングすることが大事。
イ行の低めの裏声がひっくり返らないようになるまでじっくり数日間かけて行うと、かなり効果的です。
これをやることによって、今まで地声やエッジボイスだけでは鍛えられなかった閉鎖筋をガンガン鍛えられますよ〜。
普通にノド周りの筋肉が若干筋肉痛っぽくなるレベルで効きます。
これだけですが、かなり効果が出ております。
イ行で閉鎖筋を鍛えよう
コツは、必ず「イ行」で行うということです。
これを、他の母音でやってしまうと、イマイチ効果が出にくいです。
というのも、イ行というのは、一番閉鎖筋を効かせにくい母音だと思うからです。
反対に「ア」や「オ」行なんかは、かなり閉鎖筋を使いやすいので、低めの裏声でもわりとカンタンに出せてしまいますが、「イ行」は難しいんですよね。
ですが、難しいからこそ、イ行でしっかりと閉鎖できるようになると、かなりノド周りが鍛えられるというわけです。
イ行で低い裏声を出しながら、意識して声帯をギュッと閉鎖するように発声してみましょう。
そうすると、だんだん裏声のさらに上の周波数の倍音が出てきて、「セミみたいなジ〜〜っという、トガった音」が出てくると思います。
この「ジ〜〜」という倍音がきちんと出ている状態というのが、閉鎖筋がしっかりと働いている証拠です。
これはフースラーメソッドという世界的に有名なトレーニング方法「アンザッツ」でも重要とされているものですね↓
注意点:息の量に頼らずに閉鎖筋のチカラを意識しよう
息の量はあまり強めないでください。
息の量を強めると、確かに「ギ〜〜」と、デスボイスのような声が出ますが、これは閉鎖筋によるものではなく、過剰な息によって声帯が揺れすぎてしまっているだけだと思われます。
ノドを痛める危険もあるので、息の量は少なめで行いましょう。
息の量に頼るのではなく、ノド周りの筋肉をギュッと効かすことに集中してみてください。
そうすると、「イ〜〜」がだんだんと「ジ〜〜」もしくは「ビ〜〜」というような、高音の倍音を含んだとがりのある音に変化していきます。
その「ジ〜〜」という倍音を意識しながら、さらに限界まで低い音階に降って行ってみてください。
そうすると、だんだんと、「ジ〜〜」という倍音を出すのが難しくなってきて、弱々しい裏声になっていき…
やがて声が地声にひっくりかえってしまうと思います。
それと同時に、かなりの疲労感を喉周りに感じると思います。
「あ〜いい感じに閉鎖筋に効いてるな〜」
という手応えがあればシメたものです。
これを毎日繰り返すことで、どんどんとノド周りの閉鎖筋群が鍛えられていき、地声を出した時にも、しっかりとハリのある声で歌うことができます。
閉鎖筋というのは、輪状甲状筋とともに、高音発声においてもとても重要なので、高い声でラクに歌えるようになるのです。
なぜ低い裏声を鍛えると地声で高い声が出るようになるのか?
高い裏声を出しているときは、声帯が輪状甲状筋によって引っ張られて薄くなります。
低い裏声を出している時というのは、声帯がほどよく分厚い状態になっているのです。
声帯が分厚い状態でもしっかりと閉鎖できるくらいの筋肉を育てれあげることができれば、地声で発声した時にもギュッと声帯を閉鎖できるというわけです。
慣れてきたら、どんどん低い音域を拡張していきましょう。
こうすることで、さらに安定して強固な閉鎖を身に付けることができます。
まとめ:エッジボイスより強烈に閉鎖筋を鍛えられるのでおすすめ
「エッジボイスをやっているけどなかなか効果が感じられないな〜」
というかたはぜひこの「イ行の低い裏声トレーニング」をおすすめします。
エッジボイスの何倍も効率よく閉鎖筋を鍛えられるスペシャルトレーニングですよ〜!
参考になったボイトレ本↓
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