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クラシックギターのサドルを交換して音質のこもりを解消しよう!【おすすめは人工象牙TUSQ】

5.0

先日買ったヤマハのクラシックギター(正確にはフラメンコギター)ですが、若干、3弦〜1弦あたりの高音弦のこもり感・つまり感が気になっていました。

 

ですので、さっそく、音の要である「サドル」を交換しました。

ヤマハ純正のプラスチックサドルから、人口象牙のTUSQ(タスク)へとチェンジ。

結果的に、音量もかなりアップし、高音弦も非常にきらびやかな音色に変化させることができました。

高音弦だけではなくて、6弦〜4弦あたりの低音弦の響きも、よりくっきりハッキリとして、倍音成分も増して、とてもリッチな音色に変わり、大満足でございます。

もしも今、あなたがぼくと同じようにクラシックギターの高音弦のこもり感に悩んでいるようでしたら、TUSQという人口象牙のサドルに変えることは、とってもおすすめですよ。

値段もたったの千円くらいですし。

バナー黒板風

人口象牙?タスク?なにそれ?と思った方へ

「タスク?なにそれ?」

と思う方もたくさんいるかもしれません。

たしかに、あまり効き馴染みのない素材ですよね…汗。

クラシックギターでは、サドルのグレードアップとして「牛骨」が定番ですが、最近はジワジワと、最新の技術をつかった人口象牙を選択するプレイヤーが増えています。

 

TUSQ(タスク)とは、カナダのGRAPHTECHというメーカーが独自に開発した新素材のこと。

クラシックギター界隈ではまだあまり知られていませんが、GIBSONやテイラーなどのフォークギターメーカーでは、カスタムショップモデルでも純正サドルやナットとして、タスクが選ばれているほど、有名です。

エレキギターの世界でも、トップルシアーたちがこぞって採用しています。

参考:GRAPHTECH公式

日本の代理店「モリダイラ楽器」のサイト

タスクサドルの音の特徴:高音弦のこもり感が圧倒的に解消される!

GRAPHTECH社のホームページでも説明されていますが、人口象牙の最大のメリットは、以下の3点。

  1. 牛骨に比べて、倍音成分が最大100%アップ
  2. サスティーンが16%アップ
  3. 牛骨に比べて、素材が均一なので、音にムラが出ない

ということ。

倍音が100%アップ、つまり「倍」になるというのですから、これだけでも、ものすごいということがわかりますよね…。

 

そして、サスティーン(音の伸び)もアップします。

この2点については、ホントに、サドルを載せ替えた瞬間にわかるレベルで、全然変わりますよ。

倍音成分が倍になるほどですから、たしかにはっきりと違いがわかるほど、トップ板がビリビリと鳴ってくれますし、トップだけではなくて、サイドやバックの木の振動も、かなり多くなります。

自分で弾いていて、

「このギターって、こんなに鳴るヤツだったのかい…汗」

と、びっくりしてしまうほど、タスクを使えば、音の響きを大幅にアップさせることができるのです。

上が純正プラスチック。下が人口象牙のTUSQ。タスクは机の上に落としてみたりすると、まるでガラスのように「カラン…」と、透き通った音がします。

 

ですので、もしも今のあなたが、

「う〜ん…私のギター、まぁまぁ気に入ってはいるんだけど…もう一歩、物足りないなぁ…」

「もっと打てば響くような、レスポンスの良いギターに鳴ってくれないかなぁ…」

「3弦〜1弦あたりのナイロン弦が、こもっちゃってるなぁ…」

と、どれか一つでも感じるようでしたら、ぜひTUSQサドルに載せ替えてみることを、強くおすすめしますぞ!

加工済みなので、厚みと高さを紙やすりで調節するだけで、カンタンに取り付け可能ですし。

サドルの削り方:サンドペーパーの80番あたりを使えば30分くらいでできる

サドル交換の仕方ですが、思ったよりも簡単です。

用意するものは、

「紙ヤスリ」

だけでOK。

ホームセンターなどで「80番」もしくは「100番」くらいの粗さの紙ヤスリ(サンドペーパー)を買っておきましょう。

50円くらいで買えます。

粒度80くらいが、サドル削りにちょうどいい粗さです。

よりキレイに仕上げたいなら、150番などの細かいペーパーも入っているセットもおすすめ↓

参考:サンドペーパー/紙やすりの使い方!種類や番手の選び方も解説。

 

サドルの削り方自体は、とても簡単&シンプルです。

ゴリゴリと、ひたすら削っていくだけ笑。

コツとしては、

  • 水平に削る

という、一点のみ。

GRAPHTECのクラシックギター用のサドルは、厚みも高さも、大きめに作られているので、まずは厚みから調節していきます。

削りすぎると、スカスカになってしまい、弦の振動を100%きちんとトップ板に伝えることができなくなってしまいますので、慎重に行っていってください。

 

サドルの厚みを調節できたら、続いては、「高さの調節」です。

もともとついていた純正のサドルと比較しながら、お好みの高さになるまで削っていきましょう。

 

くれぐれも、斜めになってしまわないように、細心の注意をはらって、ゆっくり削っていってください。

軽めのチカラで5往復くらいするだけでも、じわじわと削れていきます。

ですので、マメに水平の机などに置いてみて、

サドルが垂直に自立するか

をチェックしてください。

途中、ちょっと斜めに削ってしまい、焦りましたが…汗。

なんとか修正できました…。よかった…。

純正のサドルと同じ高さまで削れて、きちんと断面が水平になっているようならOKです。

最終的なチェック方法として、机の上にサドルを置いてみて、サドルの断面を以下の写真のように覗き込んでみてください。

このように、サドルの断面すべてがビッタリと机についていて、スキマができないように削れたら、完成です。

 

作業時間としては、チカラの弱い人でも30分もかからないでしょう。

 

【サドルが正しく削れたかのチェックリスト】

  1. サドルがまっすぐ水平に自立するか?
  2. 断面にスカスカの空間がないか?
  3. 十分な厚みは残してあるか?

 

クラシックギター用TUSQサドルについてのまとめ

タスクのサドルに交換した直後は、トップやその他のボディが、あまりの振動の大きさに慣れておらずに、一時的に、

たしかに音量自体はアップしたけど、「ボワン…」とした音になった?

と感じることもあるかもしれません。

倍音が多すぎて、若干、楽器がびっくりしているようなイメージです。

 

ですが、2日くらい弾き込んでいると、みるみるうちに、音が整い、クリアになっていきますよ。

これはホントに不思議なのですが、きっと木が振動のレベル感に順応しているのでしょう。

音量がしっかりと大きくて、かつ、一音一音の分離感の良い、明瞭なサウンドをもたらしてくれるようになります。

おまけ:人口象牙にはデメリットもある?

その一方で、2〜3日弾き込んでみても、

「タスクならではのシャープすぎる音質が、どうしても好きになれないかも…」

と、感じる方も、いるかもしれません。

たしかに、タスクは「倍音の豊かさ」「音のクリアーさ・明瞭さ」という点では、素晴らしいのですが、

  • プラスチックサドル特有の甘いトーン
  • 牛骨特有の無骨なトーン

とは、違いますので、人によっては、

「う〜ん…。正直、今までのサドルの音の方が、なんだかんだ言ってよかったかもなぁ…汗」

と、思ってしまうこともあるでしょう。

その場合は、もちろん、以前のサドルに戻すこともカンタンですので、安心してください。

クラシックギター用のタスクサドルは、定価でも1100円。

アマゾンなどのショップで買えば、900円〜千円前後で入手できます。

ですので、最悪どうしても気に入らなかった場合でも、そこまでの出費ではないですよね。

牛骨サドルに関してはもっと安く買えたりもしますので、

サドルは、気軽に色々な素材を試してみることをおすすめします。

 

ワンセットの弦よりも安いのに、ハマれば非常に大きな音質改善効果があるのですから、試さないと損ですよ。

ぼくが買った、一般的なクラシックギター用のモデル↓

普通のクラシックギターでしたら、この「PQ-9208-00」でOKだと思います。

「PQ-9210-00」は、弦高が高めのタイプとなっております↓

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ちなみに、ぼくが買ったギターは、ヤマハのフラメンコギターのCG182SFというモデル。

4万円くらいなのに、驚くほど音質もよくて、プロギタリストからも絶賛されている隠れた逸品です。

⇒ヤマハのフラメンコギターCG182SFの鳴りが非常に素晴らしい件

 

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