パレルモのローカルフード、ストリートフードというものを先日の旅行で食べてみて、こりゃあ旨くて安くて早いので、吉野家が東京の築地で誕生したようにやっぱりパレルモという港町のストリートフードにも似た傾向がでるんだなと思ったわけです。
そんなわけで今回は牛の膵臓の煮込みをパンにはさんでレモンをぶっかけて頬張るいうスタイルのパレルモ名物パニーノ「Pane ca’ meusa」を紹介してみますね。
Ma dopo questo gesto di dedizione all’invasore gli avrà offerto almeno u pane ca meusa cotta nello strutto? pic.twitter.com/2at9H5AXc6
— 🇮🇹 Max 🇮🇹 (@maxwolf63) 2017年6月17日
あのグルメガイド、「ガンベロロッソ」に掲載だと?
そもそも、パレルモのローカルフードの事前知識はまったくなかったんですが、鉄道駅裏のバス停でトラパニ行きのバスを待っている間に時間が結構余っていたので駅周辺をふらついていたときに、やたらと店の前に人が並んでいるお店を発見したのがこの「膵臓パニーノ」との出会いでした。
お店を覗いてみると皆美味しそうに黒っぽい物体がぎっしり詰まったパニーノを頬張っている。。
Pane ca meusa Palermo pic.twitter.com/EyoRPWvKdu
— Fabrizio Cusimano (@fabricusimano) 2017年1月7日
お店と行っても屋台風で、ラーメン屋で使うような巨大な寸胴のなかにその黒っぽい物体が大量に煮込まれている。
あとはその黒い物体を挟む大量に積まれたパニーノとレモンが店先に並ぶのみである。
店の看板にはイタリア版ミシュランとも言うべきグルメガイドの「ガンベロロッソ」のストリートフード版に掲載されていることを示すステッカーが張ってあり、「この店はそれなりに有名店なのだな」ということが分かる。
レモンとモツの相性抜群のスタミナフード
これは丁度いい、小腹も空いているしということでさっそくオーダーしてみる。
パン半分サイズだと2ユーロ、大きいサイズだと4ユーロだという。
常連だと思われる先客たちは半分サイズのものを頬張っているが、それでも十分大きい。
ポケットから2ユーロを取り出し「ブツ」を受け取る。
渡されたパニーノのなかの黒い物体はどうやら牛モツのたぐいのようである。
なるほど、きっとこれは築地で創業して市場で早朝から働く男たちに支持された吉野家の牛丼のような位置づけのファストフードなんですな。
パレルモのような港町にもそのような働く男たちがたくさんいるのだろう。
確かに食べてみると実に滋養に富んだ味で、カラダの内側からエネルギーを補給されている感覚になった。
レモンがまた実に効いている。
後に調べて分かったのだが、これはパレルモ名物の牛の膵臓のパニーノであるらしい。
モツを煮込んでパンに挟んでレモンをふりかけると不思議とそこまで生臭さがないのである。
きっと調理法にもなにかこの店ならではの知恵が隠されているのだろう。
そんな栄養たっぷりのローカルフードを頬張り、通りのカフェでエスプレッソをいただいたあと、ぼくらはつぎの目的地である塩業と漁業の街トラーパ二行きのバスに乗り込んだのであった。
今回のお店
Al Chioschetto
パレルモの名物、牛の膵臓をパンに挟んだストリートフード
場所は駅裏のバスターミナルの近く。トラムが走る大通りの真ん中に屋台形式で営業。
ただしグーグルマップ上に情報がないw
目印は同じ交差点の向いの同じく屋台形式の鮮魚屋。
ここもマグロをはじめ、新鮮そうな魚が並んでいてパレルモの下町の雰囲気満点であった。
パレルモでバスを待っている間に時間があればぜひ行ってみることをおススメします。
では。