先日、図書館で借りてきた脳科学者の苫米地英人さんと作家の中村うさぎさんの対談をまとめた「騙されない生き方」、とても面白く読ませていただきました。
お二人とも、型破りな言論で有名なのでこの対談も最高に知的でユニークなものとなっていますよ!
さっそく印象に残った箇所など、書いていきましょう!
いきなり人目惚れさせるテクニック講座!?
第一章の「恋愛に騙されない」では、いきなり苫米地さんの催眠、洗脳のテクニックが炸裂しますw
中村うさぎさんの人目惚れをした経験の話から、いつのまにか「人目惚れをさせる催眠/洗脳テクニック」の話になっていきますw
怖いですね〜w
どういうことかというと、苫米地さん曰く、記憶を司る脳の「海馬」という部分は視神経の近くにあるので、初対面の相手に対して、視神経の動きを上手に刺激することによって、「記憶の置き替え」みたいなことが出来ると。
その人の記憶の中にある「理想の異性像」という記憶を、じぶんに置き換えられるらしいんです。
ほんまかいな〜?wって感じですよね、、、
これだけの説明だと分かりづらいので、もう少し説明すると、
人が眠っているときに「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」ってありますよね。
夢を見ている状態が「レム睡眠」なんですが、この「レム」って、R,E,Mつまり、
Rapid(早く) Eye(眼) Movement(動き)なんですって。
ようは、夢を見ているとき=海馬にある記憶の整理をしているときに、視神経が近くにあるので、誤作動を起こして眼が高速で動いちゃうらしいんですよ。
なんとなくわかりますよね、夢を見てる人が無意識に細かい瞬きを繰り返しているアレです。
あの動きは海馬と視神経が近くにあることが原因なんですって。
へぇ〜。
で、そのレム状態と似たような眼の高速運動?を起きている相手にも起こさせる技があるみたいなんです。
その技をつかって、海馬を刺激して、じぶんの印象を強烈に相手の記憶に刷り込んでいくという流れです。
いや〜こうやって書いてみると、本気で洗脳ですね汗w
こういうテクニックを実際に使っている人っているんですかね?
そんな人にはなるべく会いたくないんですけどw
実践するかどうかはさておき、このテクニックのやり方は、本の中に書かれているので興味ある人は読んでみてくださいね。
中村うさぎさんは、これに対してちょっと懐疑的なのがいいですねw
「たとえその海馬にアクセスできたとしても、結局いい印象を刷り込めなかったら意味ないじゃん?」みたいな正論で返しています。
それに対し苫米地さんは、
「それには相手の話に同調してあげることで、気持ち良い、清々しいと思わせることが大事」とのこと。
心理学の「ラポール」の技術ですね。
歌舞伎町ホストと大手メディアがつながる「幻想」という価値
さて、次に印象的だった話が第三章の「お金に騙されない」のなかでの、
「物理価格」と「情報価格」を分けて考えようという話。
「物理価格」とは、物そのものにたいする現実的にかかるコスト、原価のこと。
で、これにたいして、「情報価格」というのはもっと抽象的で、ブランドもののバッグが何十万もしたり、制限速度60キロの公道で軽自動車とフェラーリが本来果たす役割は単に「移動」するだけなのに、価格差がとんでもない。
役割としては同じなのに、見栄やブランドといった要素で加算されている分が「情報価格」です。
ここで、うさぎさんがだした喩えがおもしろくて、笑いましたw
新宿の飲み屋でヴーヴクリコというシャンパンを頼む時の価格差が、まさに情報価格の本質を表しているよとw
どういうことかというと、
有名なシャンパン、ヴーヴ・クリコの卸値が4000円だとして、新宿二丁目でクリコを飲むと1万くらいなのに、道を挟んだ高級歌舞伎町ホストクラブで同じクリコを頼むと7万に値段が跳ね上がる。
物理価格はまったく同じ4000円なのに、幻想や疑似恋愛で情報価格がこんなに変化するから新宿という街が好きなんだと、うさぎさんは語ります。
それに対して苫米地さんは、その「幻想」の7万円のクリコで稼いだお金で、成り上がったホストが歌舞伎町とはなんの関係もない地方の実際の不動産を買ったりしてるのが、じつは世界的に起きている格差の構造に近いと話します。
大きなスケールでいうと、例えば大手メディアを独占して広告などの「幻想」で洗脳して、情報価格をつり上げて高級ブランド物を大量に売って儲けた利益で、実際の土地や、権利を買うような世界的な流れが世の中に格差を生み出しているとのことです。
なるほど、、ホストとメディアの戦略がつながるとは思わなかったので新鮮ですねw
さすが、お二人の息はぴったりです。
ほかにも面白い話がたくさん
こんな感じで、面白い話がほかにもたくさん詰まっていますので、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか?
では。